為替介入で思わぬ利益
ここではユーロが下落の傾向を
見せている時の取引を見てみましょう。
ユーロという通貨は比較的値動きが一つの方向へと傾きやすい通貨と言われています。
このような理由からユーロを取引する多くの参加者は、一度ユーロ/円が下落傾向のトレンドを見せ始めると、ユーロが上がる方向に戻る可能性は低いと予想するのです。
しかし、こんな状況で思いもしない出来事が発生。
なんと、ユーロと逆行するスイスフランを
発行しているスイス中央銀行が以下のような声明を突然発表したのです。
「1ユーロ1.20スイスフランを下回るようなユーロ安は容認しない。」
これはスイスフランの高騰を防ぐためにおこなわれたものです。
この声明の直前までユーロ安が進行し、ユーロの下落を心配した資金が
一気にスイスフランに流れこんだためスイスフランは高騰を続けていたのでした。
もちろん、これはスイスの輸出業に大きなダメージを与えていました。
したがって、スイス中央銀行が為替介入を決断したのです。
これによりスイスフランは急落、
ユーロは急騰、その影響でユーロ/円の相場も1ユーロ110円あたりまで上がったのです。
その後、若干の売りもありましたが判定時間の段階では109円台を下回ることななかったのです。
予想もしなかったことが影響して、結果的に円安1,2,3の全てが達成となりました。
現在のような世界経済が不安定な間は、
政府や中央銀行による為替介入が頻繁におこなわる可能性があります。
このような為替介入により予想外の利益を手にすることもあるのです。