失業率の発表でも為替は変わる
最近よく耳にするようになった
ギリシャをはじめとする欧州危機。
ユーロ圏全体に不安感が漂い、発表される経済指標があまり良くないことから
さらに欧州経済に対する懸念が広がっていました。
このような状況から非ユーロ圏の英国の通貨であるポンドは
ユーロに対して上昇を続けていました。
その影響からポンドは円に対しても上昇トレンドで推移しながら、2011年8月17日がやってきました。
この日は欧州でいくつかの経済指標が発表される予定でした。
英国より前にドイツとユーロ圏の第2四半期のGDPの伸び率が市場予想よりも低いとの発表があったことから、ユーロは多くの通貨に対して売りが先行していました。
ポンド/円相場でもこういった状況が変わることは少ないという見方が多く、取引スタート時点での目標レートは、円安の予想が多めに入っていました。
しかし、英国の失業率の発表が近づいてくると少しずつ円高になってきました。
しかも発表された実際の失業率は4.9%と、市場の事前予想であった4.7%を上回る悪い数字だったのです。
経済指標の中でも失業率はとても重要です。
これによりポンド/円はポンドの下落がどんどん進み、なんと判定時間になると1ポンドが125.486円となり、
これまた結果的ではありますが円高1,2,3の全てにおいて達成することができたのです。
失業率をはじめとするその国の経済状況を反映する経済指標の結果が、
外国為替相場にとても大きな影響を与えるということがはっきりとわかった取引でした。